Web上に記事をアップするからには、読者に記事を見つけてもらい読んでもらわなくては意味がないですよね。
ただし、記事を見つけてもらうためには検索エンジンの検索結果で上位に位置している必要があります。
つまり、Googleに「良質な記事」と判断させる必要があるのです。
そのためには、Web記事ならではの書き方のルールを守りながら執筆していく必要があるでしょう。
この記事では、Web記事の執筆初心者向けに、Web記事の書き方について基礎知識から構成案の作成、書き方のコツなどを解説していきます。最後に記事のテンプレートをご用意していますので、執筆時の参考にしてくださいね。
Web記事の書き方の基本
まずはWeb記事の書き方についての基本から学んでいきましょう。
基本要素は以下の5つです。
- ペルソナと検索ニーズを明確にする
- 見出しを設定する
- 導入文を書く
- リストやテーブルを使用する
- コピペをしない
それぞれ解説していきます。
ペルソナと検索ニーズを明確にする
Web記事を書く際には、ペルソナと検索ニーズの理解が必須です。
ペルソナとはマーケティング全般で使われている用語であり、ある製品やサービスの利用者がどのような人物かを具体的にイメージする概念そのものを指します。
つまり、Web記事でペルソナを設定する場合は、「この記事を読みたい読者がどのような人物か」を考える必要があります。
一方で、検索ニーズとは字のごとく「検索者のニーズ」であり、特定のキーワードで検索したユーザーが何を叶えたいかを指します。
検索ニーズは大まかに以下の4つに分けられます。
検索インテント | 意味 | 検索クエリ例 |
---|---|---|
Know | ~知りたい | カレー 発祥 |
Do | ~したい | カレー 作り方 |
Buy | ~買いたい | レトルトカレー 格安 |
Go | ~行きたい | カレー 渋谷 |
必ず4つのうち、どれかにあてはめなければいけないわけではなく、記事によっては「Know×Do」「Know×Buy」のニーズになることもあります。
見出しを設定する
Web記事を作成する際には見出しの設定が必要です。見出しは本でいうところのもくじのようなものです。
見出しにはそれぞれ数字が与えられており、見出し1~6まであります。数字の小さいほうから大見出しという位置づけになります。
Web記事では一般的に見出し2~4までを利用します(タイトルは除く)。見出し5や見出し6まで階層が深くなると、構成がかなり細かくなり読者に読みづらい印象を与えてしまうでしょう。
また、見出しはHTML(Webページを作成するための言語)のhタグで生成されており、h2は見出し2、h3は見出し3といったように見出しの数字と連動しています。
hタグはGoogleがどのような記事かを判断する重要な指標であり、検索結果の順位に大きな影響を与えます。そのため適切な見出しの設定が必要です。
導入文を書く
Web記事の冒頭には導入文を記載しましょう。
内容については、指定のキーワードで検索して記事にたどり着いた読者の検索ニーズを満たせるような文章が好ましいです。
導入文で、「この記事を読めば求めている情報を得られそうだ」と思わせられるかがカギです。
リストやテーブルを使用する
Web記事を作成する際は、積極的にリストやテーブル(表)の機能を活用しましょう。
よく以下のように、中黒を利用してリストっぽく見せているサイトがあります。
・A
・B
・C
中黒はGoogleに「テキストである」と判断されてしまいます。「これはリストである」とGoogleに伝えるためにも以下のように記載しましょう。
- A
- B
- C
リストやテーブルを適宜使用することで、読みやすさもあがります。Webライティングだからといって、テキストだけで訴求するのがよいというわけではありません。
コピペをしない
Web記事でのコピペは厳禁です。
記事の執筆にともない、ほかのサイトからリサーチをすることもあるでしょう。その際に文章や見出しをそのまま真似してしまうと、Googleからコピーコンテンツと判断され、順位を落とされるなどのペナルティを受けます。
もし、図や法律の文章などそのまま利用する必要があれば、かならず出典を明記するようにしましょう。
また、記事執筆後には無料のコピペチェックツールで、ほかのWeb記事と類似していないか必ず確認しましょう。
記事構成の作り方
Web記事を作成する際は、いきなり文章を書き始めるのではなく全体の構成を決めてから本文を書くようにしましょう。
記事構成は以下の3つのポイントを押さえて作成します。
- 関連性の高いキーワードを抽出する
- タイトルとディスクリプションを決める
- 見出しを作成する
それぞれ解説します。
関連性の高いキーワードを抽出する
記事を作成する際にはまずメインキーワードを決めましょう。
メインキーワードとは、検索者が検索窓に入力する語句のことです。メインキーワードで検索された際に、自分の記事が検索結果に出現するように構成を組んでいきます。
また、記事内にはメインキーワードと関連性の高いキーワードを散りばめていくとGoogleと検索者の両方によい記事だと思わせることができます。
関連性の高いキーワードは検索結果から確認できます。
例えば、あるキーワードで検索すると検索結果の下部に”他のキーワード”として、関連性が高いとGoogleが判断したキーワードが出現します。(PCのみ)
例えば、メインキーワードが「カレー 発祥」の場合、他のキーワードには以下が出現します。
- カレー発祥の国
- カレー 発祥地 イギリス
- カレー 発祥 日本
- カレーの歴史 世界
- カレー 発祥 ネパール
- インドカレー 発祥 日本
- カレーの歴史
- カレー発祥の店
これらのキーワードの中でメインキーワードと関連性が高そうなものを再度検索すると、また別の”他のキーワード”が出現します。
この要領でメインキーワードと関連性の高そうなキーワードを抽出しましょう。
また関連キーワードを抽出したら、それらの検索ボリュームを調べましょう。検索ボリュームの調べ方については以下の記事で紹介しています。
※内部リンク
タイトルとディスクリプションを決める
次に記事のタイトルとディスクリプションを決めます。ディスクリプションは正式には「メタディスクリプション」といい、記事の概要を100文字程度でまとめた文章のことです。
ディスクリプションは、以下のように検索結果のタイトルの下部に出現します。
タイトルとディスクリプションには、必ずメインキーワードを入れるようにしましょう。また、関連性の高いキーワードもできる限り入れておきたいです。
ただし、キーワードを無理やり入れすぎて文章が不自然にならないよう注意が必要です。
見出しを作成する
続いて記事の見出しを作成します。
見出しを作成する際には、記事全体の流れがおかしくならないかを意識しましょう。メインキーワードに関連する複数のトピックを扱う場合も、読者が読みやすいようにトピックの順番を決定する必要があります。
また、見出しは関連キーワードを含めて作成しましょう。「カレー 発祥」の例でいえば、以下のような 見出しを作成できます。
- 日本のカレー発祥の店はどこ?(カレー発祥の店)
- カレーの発祥地はイギリスって本当?(カレー 発祥地 イギリス)
- カレーの歴史を簡単に解説(カレーの歴史 簡単に)
- 日本のカレーにはどんな特徴がある?(日本のカレー 特徴)
できるだけ関連キーワードを完全一致の形で見出しにするのがポイントです。ただし、日本語としておかしくなるようであれば、語順を入れ替えるなどして工夫しましょう。
さらに、見出し2~4は順番を守って作成しましょう。原則として、見出し2の下にくるのは見出し3です。見た目だけのために、見出し3を飛ばして見出し4をいれるのは避けたほうがよいでしょう。
正しい見出し設定 | 見出し2 見出し3 見出し3 見出し2 見出し2 見出し3 見出し3 見出し4 見出し4 |
悪い見出し設定 | 見出し2 見出し4 見出し4 見出し3 見出し4 見出し4 見出し2 見出し4 |
なお、見出し2(大見出し)は単体で利用できますが、見出し3以下を設定する場合は必ず2つ以上必要です。
初心者でもわかる!記事の書き方のコツ
ここからは、記事の本文の書き方のコツについて紹介していきます。
以下のポイントを押さえれば、Web記事の初心者でも読みやすい文章が書けるようになりますよ。
- PREP法を意識して書く
- 接続詞や冗長表現に気を付ける
- 不要な文章や表現はそぎ落とす
順番に解説していきます。
PREP法を意識して書く
PREP法とは文章を分かりやすく相手に伝えるための手法の1つです。
PREPとは、Point(結論)、Reason(根拠)、Example(具体例)、Point(結論)の頭文字をとった造語です。
この順番で文章を構築していけば、ある程度伝わりやすいまとまった文章になるでしょう。ただし、すべてにこれを当てはめてしまうと違和感のある文章になることもあるので、あくまで型の1つとしておぼえておくのがおすすめです。
接続詞や冗長表現に気を付ける
適切な接続詞を挿入したり、冗長表現を避けることにより格段と読みやすい文章になります。
接続詞がないと、箇条書きのような文章になってしまい流れで読んでいくのが難しくなります。前後関係をもたせるためにも接続詞を適切に使いましょう。
冗長表現とは、文章に無関係な語や表現のことであり、冗長表現が多いと非常に読みにくくなります。
例えば、「練習することができます」という表現は、「練習できます」と同じ意味ですよね。できるだけシンプルな文章のほうが読みやすい文章だといえます。
接続詞や冗長表現をはじめとした日本語のわかりやすい書き方のルールは以下のサイトで分かりやすくまとめられているので、是非チェックしてみましょう。
uprite blog「プロフェッショナルライティングガイド」
不要な文章や表現はそぎ落とす
記事の内容に必要のない文章や表現は、可能な限りそぎ落としましょう。
よくある例として、見出し直下に以下のような文章が入っている記事があります。
「ここまで○○について解説してきました。皆さん○○について理解していただけたかと思います。」
これは文字数を稼ぎたいライターがよく使う手ですが、本文の内容と一切関係がないので必要ない文章です。
Web記事において、文字数は多ければ多いほうがよいということはありません。シンプルな文章のほうが読み手は読みやすいと感じます。
情報量は多く、文章はできるだけ簡潔にを心がけましょう。